⚫SPELL MAGIC / Acid Black Cherry
Janne Da Arcがそれぞれのメンバーのソロ活動を始めると発表し、Vo.yasuが始動させたプロジェクト、Acid Black Cherryのデビューシングル。
Acid Black Cherry、通称ABCはその名の通りエロスをテーマにした内容の曲が特徴。
単純にエロではなく、そこには人間の性(せい、生きる、人生、さがetc.)が折り混ぜられた人間関係が映し出される。
ジャンヌのときからyasuが得意とする作詞と、メロウさやハードさを兼ね揃えた作品が目立つ。
そして、ハードロックさを全面に出して、POPになりかけていたジャンヌからヴィジュアル系回帰したyasuの思惑が垣間見得る形となった作品が「SPELL MAGIC」である。
▪️報われない女性の恋
説明してしまえば簡単。
男性に遊ばれている女性心を描いた曲。
しかしながら、単純には語れない女性の心理と男性の行動とが表れており、さすがyasuと言える歌詞である。
デビュー作ということもあり、ABCというスペル遊びを曲で表現、プロジェクトのテーマを紹介する1曲となっている。
また、スペルマ→精液という意味も持つから、よく出来ていますよね(笑)
▪️原点回帰
yasuの中では、ABCというプロジェクトを立ちあげる前なのか後なのかはわからないが、曲のコンセプト自体は初めから固まっていたようである。
髪を黒く染め、あえてジャンヌのVo.だと素性を知られないようにして、シークレットツアーを行い、ツアーラストに野外特設ステージにてデビューを発表した。
ジャンヌをよく知るファンからしてみたら、黒髪のyasuは初見であるし、武道館やら城ホールやらアリーナ規模でチケットを売りさばく人気 があったジャンヌからライブハウスに行動の拠点を移し、初心に帰ったyasuに意気込みの強さを感じた。
収録も、ゲストにGu.SUGIZOを招いて行われた気合いの入れ具合が凄い。
また、作曲よりもまずあったのがPVの構成だというから驚き。
しかも、オタクファッションでavexのオーディションを受け、そこで見た目とは裏腹にハードロックで演奏力の高いアーティストを迎えてしまうというメッセージをよく生み出した、凄い!
▪️ライブでのスペルマポーズ
デビュー作となったこの曲は、ライブではヘドバンの嵐となる。
曲の始まり方はそれぞれのパートがビートを刻み、クラッシュしていく。
主に、ライブの本編ラスト、またはアンコールで演奏することが多い。
ちなみに、この曲をやらなかったライブはかなり貴重である。それくらいABCのライブでは定番で当たり前である曲。
『Q.E.D.』のツアーが最初だったか記憶が曖昧ではあるが、そんなスペルマの始まりでyasuがポーズを取るようになった。
『2012』ツアーの頃には、確実に左の腕を後ろに伸ばすポーズを決めるようになり、会場のボルテージを上げていく。
yasu、そしてABCにとってのテーマ曲は、ライブには欠かすことの出来ない油なんです。
⚫無力な自分が許せない / DAMIJAW
Solid Beatを経て、ka-yuのソロプロジェクトとして始まったDAMIJAWの記念すべき最初のシングルとなった「無力な自分が許せない」
DAMIJAWのテーマとなる、矛盾や不完全性を歌った代表作だと思うが、これがなかなか終盤のツアーでは歌われず...
(ファンの間での人気はそれほど高くはなかったのか?)
▪️DAMIJAW始動!
2010年2月に発売され、DAMIJAWというプロジェクトが始まった。
Janne Da Arcの活動が滞り、yasuがABCを始動してから既に3年が経過していた。
その間、ka-yuは本名の松本和之名義でSolid Beatとしてアルバムを2枚制作。
その過程で見えてきたビジョンだったり、目標だったり、そういったものをDAMIJAWというテーマにして活動することにした。
Janne Da Arcファンとしては、これまでBase.ka-yuだったのが、Vo.ka-yuとなる不思議な感じは受け入れがたかったかもしれない。
実際のところ、Solid Beatで培った英詞とJanne Da Arcで磨いた演奏力・作曲はある程度のクオリティを出せていたが、やはり歌唱力に疑問が生じてしまった。
CD収録の時点で歌い方を露呈してしまったゆえに、予想通りライブは厳しい感じだったらしい。
僕は、DAMIJAWを知ったのも聴き始めたのも、だいぶあとからになるので、リアルタイムでデビューのことを理解していません。
ましてや、ABCと違って情報量が物凄く少ないので、今となってはなおさらわからないことが増えて...
▪️純粋に感じた、ka-yuらしさ
まず、一番感じたのはメッセージ性の強さ。
曲調からしてグランジロックっぽさを出しつつも、ヴィジュアル系らしく複雑な単語使いで世界観を作り上げていた。
ただのバラードでもなく、ましてやハードナンバーでもない。
静かにも、これからの激しさを予兆するかのスタートの曲だったと思います。
あとは、タイトルからすると、ファンへの懺悔曲という認識がされてもおかしくないのかな?
後々、出された曲やアルバムから、やっぱりジャンヌの活動が止まってしまったのは少なくともka-yuが原因の一つでもあったんじのないかと思わせる中身でしたね。
しかし、そうであれば、この曲を通してka-yuがファンやメンバーに謝罪しているように捉えることになりそうです。
実は、ライブで一度も聴くことがなかった曲なんです。
妻は割と好きみたい。
このダークな世界観が。
ka-yuの病み具合がわかる作品です。
⚫カーネーション / Janne Da Arc
yasuが作詞、youが作曲。
yasuが母の日にカーネーションの代わりに楽曲をプレゼントした。
*Wikipediaより
▪️母の日の贈り物
上述した通り、yasuが母の日のプレゼントとして書いた歌詞が光る歌。
母の日というと、母親にプレゼントを渡したりして感謝の気持ちを伝える日。
シンプルにアコギでの弾き語りで出来ているから、真似しやすいが、やったらやったで周囲からは冷ややかな視線が飛ぶかもか?笑
▪️大人になって気づく
人って距離が近ければ近いほど段々相手に冷たい態度をとってしまったり、気持ちに気づいてあげれなかったりして傷つけてしまう生き物ですよね。
特に親子関係はそれが顕著に表れるだろう。
若い頃、反抗期と言われて子どもに対して半ば諦めてしまう親もいますよね。
きっと、それも防御策だったりするのかな?
でも、子どもから冷たい対応をされたら、いくら親だって傷つくもの。
ただ、親だから(大人だから)子どもとは人生経験も違うし上からの立場で冷静に判断することができるのでしょうね。
親元から離れたとき気づくわけですよ。
自分は親にどれだけ助けられて生きていたのかを。
炊事やらお金のことやら、たくさん援助されていたのです。
そのことに気づくと、今度は過去の仕打ちを悔やみ出すんですよ。
ああ、あのときオレは幼くて親の言う事を聞かなかったけど、今となったらよく理解できるし、すまないことをしたな...って。
だけど、日々の生活の中で、なかなか感謝の気持ちを伝えるのって難しいですよね。
日本人は特にそうみたい。
だから、母の日って年に1度でいいから母親が主役になれる日なんですよ。
偉大なる母、感謝、ってね。
あと「カーネーション」という曲では、年老いた母親(老けてきた母)を心配する内容にもなっています。きっとまだ若い子には気が付かないことなんだと思います。
素敵な曲ですが、ライブでは歌うことはなさそうですよね(笑)
⚫Mother / Acid Black Cherry
5月の第2日曜日は母の日です。
今年は妻が互いの母親にプレゼントを送ってくれました。
母の日だから、それに通じる曲を紹介します。
「Mother」は、ABCの2nd Album『Q.E.D.』の1曲目に収録されているバラードです。
この曲にまつわるエピソードをまじえて曲紹介したいと思います。
▪️サスペンス映画のように考え抜かれたストーリーのスタート
コンセプトアルバムとして発売された『Q.E.D.』には、歌詞カードにストーリー(小説)が載っていて、曲と同時に謎解きだったり人間ドラマだったりを味わえる工夫がなされています。
アルバムのテーマとなったのは「人は人を裁けるのか?」
冤罪、凶悪犯罪、少年法...様々な問題を抱える現代社会の闇を、実際に起こった事件である「ブラック・ダリア事件」を元にしたストーリーで問う意欲作となりましたが...
そんなストーリー(アルバム)の一番最初の曲というので、やはりyasuは壮大なバラードに作り上げてしまいました(笑)
▪️人生とは...人とは...
タイトルの通り、母をテーマにした内容なのですが、決して母親賛歌の曲ではありません。
これは、母から子への視点で歌われた曲です。
1番は、これから生まれくる我が子へ人生がどれだけ辛いのか、それでも私はあなたを愛しているという内容。
また、人はなぜ生まれてきたのか?という疑問を問う歌詞があります。
(←この辺がyasuの良い具合で中二病っぽいところ)
そして2番でその答えとして、君(子ども)に会うために生まれてきたんだ、としています。
自分の人生=子どもに出会うこと
まさに母親の鏡のような考え方ですよね。
つまり、この曲「Mother」が指す人物とは、聖母マリア様のことを言っているのではないか?そんな解釈が出来ます。
ちなみに、この曲を普通に一般的な母親としても良いでしょうけど、yasuがこんな綺麗に現実を描いてしまうと歌詞が臭すぎてつまらないと思うわけです(笑)
アルバムの最後の曲の一つ前に「Maria」という曲もあります。類似する曲ですが、ここでは紹介を控えます。また機会があれば紹介したいと思います。
▪️結婚式
ここからは僕のエピソードです。
昨年、私は結婚しまして、無事結婚しましたよ〜ということで挙式と披露宴を挙げることとなりました。
彼女とは学生時代に出会い、交際してから5年近く経っていて、かなりおめでたい話ではあったのですが、素直には喜べない理由もありました。
結婚した理由としては、子どもができちゃったから。
最近では、できちゃった婚(デキ婚)とは言わずに、授かり婚と言うらしいですけど、その言い方だとちょっと考え方が変わっちゃうので個人的には好きじゃありません。
僕が言うのもなんですが、事実僕らは子どもができてしまったことによる結婚をしたんですよ。
もちろん、結婚するときや式のとき、息子が生まれてから今にあたるまでの間、それを後悔したことなんてないですし、むしろ本当にあの時できたおかげで結婚もできたし子どもも授かったし良かったなーとは思っています!
それでも、当時2人は受け入れるのに時間を費やしたというのは紛れもない事実なんで。
そんな中、2人で結婚して子どもを産んで育てると決め、両親に挨拶することとなったのです。
僕の両親は理解してくれましたが、妻の家庭は厳格な両親だったので、デキ婚なんて許してくれるはずなかったのでした。
お義父さんからは「過ぎてしまったことは仕方ない。ただ、私は順番が違ってしまったことを一生悔やむと思う」と言われました。
また、こうも言われました。
「結婚式は挙げなさい。お金はなんとかするから。ただし、バージンロードは一緒に歩かない」
そこから、結婚式を挙げる準備を進めることとなったわけです。
※
結婚式について少し書かせて下さい。
僕は結婚式を挙げるなんて気はサラサラなかったので、かなり苦労しました。
というのも、まず第1にお金がなかったから。
しかも、これから子どもが生まれるというのに、自分たちにお金を注ぎ込んでしまっていいのか?と思ったからなおさら。
お義父さんは、結婚式=夫婦として認められるという考えらしい。
厳格な方らしい価値観。
そんな人だからこそ、自分の意見はどうあっても曲げないでしょうから、僕は罪滅ぼしのつもりで式を挙げることに納得しました。
その代わり、甘えにはなりますが、資金は親に負担してもらう形をとりました。
おかげで、予想通り多少両家や僕らと親が揉めることにもなりましたが、まあ想定の範囲内です。
結婚式・披露宴を挙げたくないと言っていても、やると決まれば出来る限りやって良かったと思える形にしたいと、色々と試行錯誤したわけです。
※
そうやって準備をする内にあることに気が付きました。
前まで、結婚式というのは親のエゴだから挙げれば親孝行だというひねくれた考え方をしていました。
それがですね...親への感謝を表す場であると気づいたんですね(遅いわw)
それを気づけたキッカケは、やっぱり小さい頃の写真とか見ていて、自分の親がどれだけ助けてくれていたのかとか感じてきたから。
加えると、妻のおなかには自分の子どもの生命が宿っていたから、これから自分たちも親になるんだという自覚を肌で感じられたから。
だからか、披露宴の入場曲は「Mother」に決めたのでした。
未だにこの曲を聴くと、披露宴のことを思い出してしまいます。
他にもたくさんの曲を使用させて頂きましたが、やはり選ぶ時に一番すんなり決まったくらい強え思つで選んだ曲だったので、心に残っているんでしょうね。
ちなみに、僕はこの曲をライブで聴いたことが一度もありません。
いつか1度でいいから生で聴きたいな〜と思っています。
あと、息子が成長したら必ず聴かせたい曲です。
⚫RED ZONE / Janne Da Arc
記念すべき第1回目のブログの曲紹介は「RED ZONE」
ジャンヌのメジャーデビューとなった記念すべき1stシングル曲です。
1999年5月19日に発売され、オリコン週刊最高15位、累計売上は22ndの「Love is Here」まで抜かれなかった。
作詞・作曲はyasu。
カップリング曲である「seal」がメインとなる予定だったが、レコード会社の意向により変更となった。
▪️ジャンヌらしい激しいメタル
インディーズ時代、破竹の勢いで全国区の人気を誇った当時のジャンヌは、メジャーデビューにより「ビジュアル系の最終兵器」とまで言われていました。
それだけに、ファンからのみならず、ビジュアルシーン全体で期待が大きかったようです。
そんな期待を一心に背負ってデビューした作品が「RED ZONE」だとするなら、大変頷ける曲になっていると思うのだ。
まず、ジャンヌの特徴であるハードロックとメロディの融合でメタル曲を作り上げることが出来ている。
他のバンドと一線を引くのに最大の功労者となるのがkiyoのキーボードだろう。
Vo.yasuが話すように「kiyoのキーボードは華やかさが増す」というのは頷ける。
サビの前で一瞬演奏が止まるところから、サビのキャッチーさで売り出したいというスタッフの目論みが感じ取れる。
歌詞はというと、これまたyasuの得意とする男女の危険な恋愛模様と言える。
サビの部分
"とるにたらない存在ならば もう寄り添ったりしないで"
という部分にyasuの放つ世界観が詰まっている気がします。
ちなみに、曲の始まりに歌っている言葉が聴き取れない^^;
誰か分かる人がいたら教えて下さい!(><)