永遠の星座〜Janne Da Arc復活祈願〜

Janne Da Arc(ジャンヌダルク)復活を願い、応援するブログ。もちろんソロ活動も応援。

⚫suicide note / Janne Da Arc

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アルバム『ANOTHER STORY』収録曲。

 

テーマは"いじめ"のソングです。

 

 

■曲紹介の前に御挨拶

 

みなさん、新年度に入りいかがお過ごしでしょうか?

 

前回は「桜」「振り向けば…」という曲を紹介し、卒業・旅立ちを祝った気分でいました。

 

今回は、新たな環境に身を置くこととなる方々へのメッセージになる曲を紹介したいと考え、様々な曲を吟味してみました。

 

「suicide note」という曲は、学校生活で誰しもが必ず経験したり目にしてきてきたイジメをテーマとした曲です。

 

"ダメ、絶対!"なんて言葉が一昔前に流行りました(流行ったと自分では思っています(笑))が、イジメってのはそう簡単には解決出来ない問題ですよね。

 

そもそも簡単に解決出来ているのなら大きな問題にはなりませんが…

 

イジメについて…教育者や被害者、または加害者ら、様々な方面の方の三者三様な意見があって、答えが導き出しにくいのが一番の問題となっています。

 

そもそも、イジメって何だ?

 

組織絡みに起こる不条理な出来事=イジメ

 

そう考えれば、大人になって学校生活から離れて社会に出た今でさえ無くならない問題だと思います。

 

多分、一生周囲にはびこる問題なんだと理解しています。

 

価値観が違う人間の集団で生活を送れば、権利者が生まれ、多層心理が少数派を抑え込む仕組みが出来上がってしまうような…

 

そこで諦めてしまったら意味がありませんが、要は考え方次第で抜け道はあるということを教える人(助ける人)がいないといけないんだと。そこが大事なことだと、勝手ながら考えています。

 

 

長くなりましたが、ここからは曲からJanne Da Arcとしての"イジメ"に対するメッセージを読み取って頂きたいなと思います。

 

 

■孤独、周りは全て敵…?

 

タイトル「suicide note」の意味は、"遺書"

 

曲の全貌は、主人公に対する痛々しい程のイジメの内容の説得と、そこで主人公が感じる想いについて。

 

具体的な内容を挙げていきます。

 

・何も知らない先生「差別しちゃダメよ。」

・無意味な暴力 日毎見事にエスカレート

・「アイツが要らないと思う人は、この指止まれ!」

・世界中に 僕の居場所はないの?

 

→この時点で、先生はイジメを把握してないし、周りは全てイジめてくる加害者で助けてくれるような人はいないし、主人公は孤独に戦ってる。

 

・届かない 力無い 僕の声を 誰か少し聞いて

・泣き叫んでも知らんぷり うるさい静寂の中で

・いつもの会話 わからなくていいから僕に聞かせて

 

→主人公は気弱?病弱?物静かなタイプ。シカトされるのがツラい。仲間に入りたい。

 

・みんな笑った 好きな子の前で脱がされ

・教室に入れば 机に花 飾られてた

・腕をガラスの欠片で刺して 確かめてみた 血の色は同じだよ?やめて仲間外れ

 

→自分もみんなと同じ人間なんだよ、と言いたくなるまで追い詰められてる。

 

・たまらない えげつない 拷問部屋? ここはどこ?解らない

・助け呼んでも無視され みんなの声に掻き消され

・イタイのはヤダ、、悪いこともするから 仲間に入れて

・支配?家来?無害?バカにされ 悪いのはみんな?それとも僕?

 

→学校(教室)が拷問部屋と化している。シカトされる。悪いことしてでも仲間に入れて欲しい。悪いのってみんなじゃなくて本当は自分なんじゃないかとすら思えてくる。

 

 

ここまでだと、生々しいイジメに耐える主人公と、善悪がどうとかのレベルではなく、とにかく現状から助かりたい、楽になりたいという気持ちがひしひしと伝わってきます。

 

 

肝となるのはラストでしょう。

 

・ダサい?自害?しない!閉ざさずに 変わりたいのなら殻を破れ!

 

ここの解釈をどう取るかでしょう。

 

タイトルのsuicide note=遺書と、これまでの流れを踏まえると、自殺して楽になるという道筋が予想出来ませんか?

 

しかし、ラストは自殺なんかしないで、勇気を振り絞り、一歩前進する決心が描かれています。

やはり、最後はこうでなくちゃ!

そう思った人が大多数だと思います。

 

ただ、考え方を変えるとこんな解釈も出来ます。

 

作詞者が主人公(あるいはこのような経験をして同じように悩んでいる人)に対してメッセージを送っているのではないか?

 

というのも"殻を破る"ではなく"殻を破れ"と命令口調だから。

 

三者から主人公が言われている(主人公へ第三者が言っている)んじゃないでしょうか?

 

もっと深く考えてみましょうか。

 

実は、最後の言葉である"ダサい?自害?〜殻を破れ"までは、これまでイジメで自殺していった多くの人から主人公へのメッセージじゃないのか…

 

だから、タイトルはsuicide noteなんじゃないかな?

 

 

■親になって思うこと

 

この曲と出会ったのは、まさに曲のストーリーのような出来事が起こりそうな(ここまでエスカレートしたことはありませんでしたが…)クラスにいた頃だったと思います。

 

ハッキリとイジめられた経験はありませんが、多少なりとも意地悪はされました。

 

もちろん、恥ずかしながら逆の立場…つまりはイジめる側になったこともあります。

 

大小ありますが、被害者からしたら加害者の考える被害の大きさと比較出来ないくらいのダメージを負うものです。

 

しかし、大多数の意見だったり、自分の中での善悪以上の何かが勝ってしまってイジメは起きていました。

 

言い訳をしようと思えば、星の数ほど言い訳できちゃえますよ。

 

今思えば、なんてろくでもないことしてたんだろうと悔やまれる過去であり、取り返しのつかないことをしてきた自責の念に襲われたり…

 

 

大人になっても、悲しいことにイジメはありますよ。

組織は強い。個人は弱い。もっと複雑。

 

当たり前だけど、何かしら強い・弱いがあって、それが財力・権力・年功序列・世間体・功利主義・民主主義…

 

僕らは、たくさんの力の波の中で生き抜く術を身につけなければなりません。

もしかしたら、不条理な社会に出る前に、学校という集団教育の中に見えないカリキュラムとして組み込まれていて、僕らは知らない内に学び取っているのかもしれませんね。

 

大人になってから、そんな社会をどうにか変えなきゃいけないのかな?と考えることもありましたが…

親となった今思うことは、自分の子どもが自分の問題を自分の力で切り抜く力を身につけさせてやることが重要だ。そういう風に変わりましたね。

 

僕自身が現実の複雑さを経験してきたのがデカいんですけど…

全てを解決することは出来ないから。

いつか巣立つ我が子が、親を必要としないくらい育っていくのが一番の理想でしょう。

その手助けをしてやれたらいいな、と。

 

それは我が子にだけじゃなく。親という立場だけじゃなく。

教師、上司、地域の大人…

たくさんの権利者が上から目線ではなく、下の目線に立って物事を考え、サポートしてやらないといけない。それが一人、二人…と増えたら、環境が変わり、仕組みが変わり、組織が変わり、社会が変わる…そうあって欲しいという願望です。

 

 

イジめられた経験をした人は何かしら傷を背負って生きていますが、それをトラウマにするのも糧とするにも、最後は自分の殻を破れるかだと思っています。

 

つたない文章で乱雑に書き綴った曲紹介のブログではありますが、一人でも多くの人が共感して救われてくれたら幸いです。