永遠の星座〜Janne Da Arc復活祈願〜

Janne Da Arc(ジャンヌダルク)復活を願い、応援するブログ。もちろんソロ活動も応援。

⚫君がいない、あの日から… / Acid Black Cherry

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ABC 18作品目のシングル。

Project Shangri-laと題し、2013-14で47都道府県ツアーを敢行してきたABCは、ツアーと共にハイタッチ会を行い、加えて新曲を3曲リリース。その3曲目、ラストを飾ったのが「君がいない、あの日から…」である。

 

 

▪️3.11リリースに拘ったyasuの強い想い

 

この作品を語る上で先に知っておいてもらいたい情報が多々あります。

長くなると思いますが、ご了承下さい。

 

 

2011年、3月11日。

 

誰しも知っている、あの大災害があった日。

 

日本中に大混乱と悲劇を生んだ自然災害は、もちろんABCにも影響を与えました。

 

予定していた「少女の祈りⅢ」の発売延期。

 

形上の影響はそれだけでしたが、無事敢行されたフリーLIVEも行うかどうか議論されました。

 

その後yasuは、シングル5作品を発表した後、『2012』というアルバムをリリースします。

 

・マヤ歴での世界の終わり

・世界終末時計が残り5分を指した

・大災害

 

これらのテーマを元に出来たコンセプトアルバムは、ウィークリー1位を獲得。ABCの知名度を更に上げたと思います。

 

 

yasuは「こんな形で一位を頂くのは正直複雑な部分もあります」と話している通り、アルバムはかなりデリケートな内容を扱っていました。

 

 

yasuなりに震災に対するメッセージとなる曲(「シャングリラ」「その日が来るまで」「Fallin' Angel」)も出していましたしね…。

 

 

そんなyasuが、『2012』ツアーのMCで震災のことについて語っていました。

 

包み隠すことなく、自分の素直な気持ちを話すyasuの目は、本気で悲しんでいました。

 

 

自分に何が出来るのか?

 

そう考え抜いた答えが「シャングリラ」という曲となり、その後のProjectに形を変えていきました。

 

 

そうして、震災から3年が経って、ようやく直接的なレクイエムとなったのが「君がいない、あの日から…」です。

 

 

震災後に、数多くの著名人が被災地をサポートする姿が報道されてきて、アーティストは勇気づける曲を次々と発表していきました。

 

yasuの「シャングリラ」もそのひとつでしょう。

 

 

ただ、ツアーとして、曲として、時間を掛けてやっていく姿勢を見せたのは、知るところyasuくらいでした。

 

 

人間は時間が経つと忘れてしまう生き物で、それが風化しないためには、忘れずに思い出すことが大事なんでしょう。

 

 

yasuは、3年という月日を経て発売した曲で、自分の想いの強さをファンに伝え、勇気づけられたんじゃないかな?

 

 

僕も東北出身ということで実家が被災しました。

停電程度で住んだのですが、情報も正確に得られなかったり、物不足になったりと、明らかに社会が混乱して大変でした。

 

人事じゃなかった。本当に。

 

 

だから、この曲が発売されると知ったときも、実際に発売されて聴いたときも、素直に解説出来るほど冷静に聴けなかったというのが本音で、時間が経った今だからこそようやくブログに出来るんだと思います。

 

 

ちなみに、「君がいない、あの日から…」は、発売されるまで、ジャケット画像とタイトル、そしてリリース日以外は情報が公開されませんでした。

 

そこまで用意周到で準備をしたのには、強い想いを感じました。

 

付け加えるとするなら、本来ではシングル曲が発売される曜日ではない日のリリースでしたから、想いは更に強いと。

 

 

▪️喪に服すメンバーの姿、水辺に映る女性の姿

 

yasuはメイキング映像でこう語っています。

(※改めて映像を見返したわけではないので正確ではないかもしれません。記憶を辿って書きます)

 

「この曲を失恋ソングとして捉えてもらってもいい。歌っていうのは、CDを発売して買って頂いた人の手元に届いたら、もうその人の解釈でいいと思う」

 

そう前置きしながらも、とあるエピソードを話してくれました。

 

「スタッフからある映像を見せてもらったんです。震災で娘が行方不明になった親が、未だに娘を探している映像で、彼女の部屋に僕の写真が飾られてたんですね。ああ、彼女は僕のファンだったのかな、なんて思いまして」

 

「たくさんファンの方から手紙を頂くんですけど…。あの災害以来、ライブに来られなくなった人がいる。これは間違いないです」

 

 

yasuにとってこの曲は、そんなファンに当てた曲なんだってわかったとき、僕はこれまでにはなかった衝撃を受けました。

 

 

これまでの曲って、どこか上っ面の部分しか描いていなかったというか、人事?人間ドラマ?ってストーリーが多かったから…「シャングリラ」も、もちろん良い曲だったし、「Fallin' Angel」なんてまあよく描写できた曲だったし…でも、やっぱり他人事な気がした。(ごめん、yasu)

 

 

それが、もう…変わった!

 

うん、1人のファンの為に唄ってるんだな、って思えた。

 

 

 

PVで、メンバー全員が黒服で、真っ白な背景の中で演奏してるんだよね。

 

PVは別ver.ですぐにYoutubeにアップされたし、その辺から「売り上げはどうでも良いんだな」って感じたよ。

 

(後後、LIVE映像もアップされましたしね)

 

CDジャケットには、水面に映るyasuの隣に女性の姿があるんだよね。

実際にはいないのに、水面には姿があってさ。

 

 

この辺りが、yasuのうまさであり、ずるさであり、尊敬出来るところなんだよ。

 

 

 

▪️故人を偲び

 

最後になりますが、今回こちらの曲を選んだのには理由があったことを伝えておきたいと思います。

 

先日、実家の祖父が亡くなりました。

 

何度も身体を壊し、手術や入退院を繰り返し、闘病生活を送っていました。

 

ただ、認知症だったり持病を抱えながらも、静かな余生を送れたとも思えます。そう思えるのが自分にとってはせめてもの救いなんですけどね。

 

祖父は、共働きだった両親の代わりに、何かあれば車で送迎してくれたり、僕に文字の読み書きを教えてくれたりと、幼少の頃の恩師でもあります。

 

今、こうしてブログで文字を打てているのも、祖父のおかげだと本気で思っています。

 

祖父も僕同様に歌が大好きでした。

大学進学のため実家を離れた僕は、実家に帰った時に氷川きよしのCDをコピーしてプレゼントで渡したら大変喜んで車で聴いてましたね。

たった10何曲のアルバムだったのに、祖父の車に乗ったときは必ずそのアルバムが再生されてました。

 

バイク乗りになった僕に「昔はじいちゃんもバイクに乗ってた頃があった」と話してくれました。

 

老いた祖父に周りは自動車を運転するなと説得するも聞かず、最後は病気のため免許返納となりましたが、そこまで運転が好きだったな。それも一緒。

 

「酒を飲ませるなら生きてる内に飲ませろ。死んでから墓に飲ませたって意味ねーんだから」

 

それも一緒(笑)

 

でも、葬儀にはちゃんと酒持ってくからな。