◆Acid Blood Cherry / Acid Black Cherry
1.THE RUINER
2.BAD BLOOD
3.BEAST
4.crimson
5.BLACK OUT
6.Sweet dEvil
7.Forbidden Bells
8.RIDE into the FATE
9.KEDAMONO
10.Guilty Cry
突如、ABCから映像で発表されたAcid Blood Cherryなるもの。
時を経て、その企画が種明かしされ、ファンがあたふたしていた間も無く、6月21日にアルバムが発売。
発売前から賛否両論でしたが、実際に聴いた感想を見てみると、それはもう様々な意見があり、1ファンとしても音楽好きな人の1人としてもかなり楽しめました(笑)
今回、このアルバムについていくつか思ったこと……正確には、募る想いが爆発したので……本来なら1曲ずつブログの題材で扱うところをまとめて紹介していきつつ、アルバムの感想を書き記します( ´ ω ` )
▪️アルバムのテーマ
これまでのおさらいとして、アルバムを復習してみると…
まず、オリジナルアルバムが4枚『BLACK LIST』『Q.E.D.』『2012』『Lーエルー』
カバーアルバムが4枚『Recreation〜4』
この8枚がアルバムとして発表されています。
ABCのシングルとオリジナルアルバムの楽曲は、全てyasu(林保徳)が作詞・作曲を手掛けています。
カバーアルバムについては、シングル曲のカップリング曲+アルバム用にレコーディングしたもので、「stop it love」以外は他アーティストのカバー曲となっています。
※上記楽曲はセルフカバー。
今回発売したアルバム『Acid Blood Cherry』は、これまでのようにyasuが作詞・作曲をするのでもなく、既存の楽曲をカバーするのでもなく、他アーティスト(サポートメンバー含む)に作詞・作曲を依頼し、新たな曲をyasuが唄うというものでした。
今までのABC(yasu)に新たな血"BLOOD"を注入する、というコンセプトで制作されたわけです。
つまりは、ボーカルがyasuなのは変わらないけど、yasuが作った楽曲じゃないというところで、これまでのABCとは一線を引く作品になりました。
先にMVが発表された「BAD BLOOD」からわかるように、yasuのテイストに近づけてすらいない、全く新しいABCサウンドに仕上がっています。
実際にアルバムを全曲流して聴いてみると、yasuに近いな〜という曲は何曲かあっても、作詞は完全に他人だとわかるし、これまでにはない展開をしていたりするし、これは意見が分かれるなーと真っ先に思いましたね。
僕、個人としての感想を率直に言うならば…
間違いなく失敗でしょう。
理由は、最後に書こうと思います^^;
▪️アルバムに隠れたテーマ
そもそもABCとはなんだったのか?
語呂合わせ?
エロス?
"yasu自身が自分をプロデュースして成り立つプロジェクト"という表現が正しいのかもしれません。
ただ、これまでがそうだっただけで、別に作詞・作曲とかは他アーティストさんに任せてもいいんじゃないか?
という意見に関して、僕は反対しません。
でも、そうなるとABCではなく林保徳としてって感じな気もしてくるんですよ…
元々ABCたるもの、yasuが好き勝手できるプロジェクトだと割り切れるなら理解できるんでしょうけど。
だから、他アーティストによる楽曲をyasuが唄っていて、それをABCとして発表してライブしちゃう、その辺にファンが違和感を感じちゃうのは仕方ないと思います。
ブログでは、違和感を感じて賛否両論あるというのがまた狙いだ、というような内容がありましたけど、僕の見解からすると、もちろん賛否両論はあって当たり前で否定的な意見=これまでのABCへの評価となるんでしょうが、流石にそうなると楽曲制作に携わって頂いたアーティストに失礼なんじゃないかと思うわけですよ。
「カッコイイ曲だけどyasuには合わないんじゃないか」
という意見は正しい。
アルバム付属のDVDに収録された対談によれば、楽曲制作では初めABCに寄せた楽曲を持ってくるアーティストさんがいてyasuから「寄せなくていいから自分らしいの作ってきて」と言ったようなので、ABCらしさは確かに抜けてると思います。
そもそもがABCに寄せてないんだから、言わばカバーみたいな曲になっちゃうんでしょう。
盲目なファンは
「いつものABCらしさはないけど逆に新鮮!yasuが唄ってるから好き」
という感じでしょう。
yasuの声も歌い方も好きなのは自分も一緒。
新鮮に感じるのも確かですね。
でも、手放しには喜べない楽曲。
だって、yasuに合っていないんだもの…
それがアルバムのテーマなんじゃないでしょうか?
やったことのないような曲をやって、yasuの引き出しを増やしてもらって、次の楽曲制作に生かす、そんなゴールのための過程に過ぎないアルバムになっちゃうんでしょうか?
▪️オリコンウィークリー1位
そんな賛否両論アルバム、BLOODちゃんは、なんだかんだでオリコンウィークリー1位を獲得しました。
(ビルボードは2位らしい)
『2012』以来5年振りのこと。
どちらもファンから酷評される出来ゆえに複雑な心境ではいます。
ただ、順位は別に物差しなだけで、最後はいくら売れたかというセールスが重要になってくるんでしょう。
そう思うと、やっぱり厳しい売れ行き。まあ、CD業界全体が既にそうなんでしょうけど…
これからアルバムツアーが始まる上で、ウィークリー1位を取れたのはかなりデカいでしょうね。
新たなメンバーを迎え入れて、新しい試みで、しかも大中規模のライブハウスツアーでのライブとなると、かなり慣れないのでプレッシャーも大きいんだけど、オリコンから後押し受けた感がありますね。
一つ疑問としては、こんないきなり新しいやり方を発表して、アルバム発売発表して、そこで止めとけばいいのに、まだアルバム発売していない段階でファンクラブ会員限定でチケット応募始めちゃうし…そこは時間空けるべきだろうよ?
なんだか全部勢いのままやって、勢いでアルバム売って、勢いでライブ来てもらうつもりなのでしょうか。
むしろ、早足で夏すぎまでアルバムツアー敢行して以後10thライブとかシングル発表とかするの目に見えてて、なんか本当にお遊びな感じがしてしまうのは自分だけか?
▪️曲紹介
長くなりそうなので曲紹介に移ります。
なお、こちらで紹介をするので以降ブログでは収録曲を扱わないこととします。
1.THE RUINER
defspiralのベースRYOが作詞・作曲したアップテンポのロックナンバー。
洋楽のような…yasuらしくない曲調だけど、どこかABCに近いようなギターサウンドでアルバムのスタートを切る。完成度は高く、続く曲を期待させてくれる。少しダークな感じが「1956 LOVE/HATE」に近いか。
制作者のRYOとは、インディーズ時代が出会い。前身バンドであるTRANSTIC NERVEの頃、ジャンヌのプロデューサーでもあった岡野ハジメが同バンドを支えていた共通点を持つ。
2.BAD BLOOD
唯一MVが作られてアルバムのリード曲となった一曲。
これまでのABCと大きく異なるのは、デスボイス。
作曲を務めた長野典二とは、これまたインディーズ時代からの付き合い。
こちらもベーシストならではのごりごりロックな感じであり、かつダーク。多少シンセが鳴るからメロディアス。「Greed Greed Greed」と「INCUBUS」を足して割ったような印象。
3.BEAST
1曲目同様にRYOによる楽曲。
「LIAR or liar ?」を思わせるようなハードチューンで、ライブで盛り上がりそうな爽やかロック曲。メロディーライン、歌詞共に個人的にはアルバムで一番好きな曲です。
若干、VAMPSをジャンヌ寄りにしたような緩さもあり。バランスが良い。
4.crimson
2011 ABC Dream Cup フリーライブでサポートを務めたギターリスト室姫深が制作。
アルバムの中で一番混沌とした雰囲気。歌詞は全部英詞ではあるが、メッセージ性が強い。
流れるようにアンニュイな感じでの唄い方はyasuに不向きでしょう。
NIRVANAとかNINE INCH NAILSのような淀みががった渇いた音が特徴。
多分、yasuの透き通る唄声に対してミスマッチ。
5.BLACK OUT
ここでようやく普段からサポートを務めるギターのHIRO作曲の曲が出てきます。
やはり安定。ABCサウンドに最も近く、安心感ありあり(笑)
HIROさん特徴のギターサウンドで切なくもパワーを内に秘めた中身になっています。
ライブ中盤で光るロックバラードになりそうで、個人的に好きな曲。
6.Sweet dEvil
同じくサポートメンバーのベーシストSHUSEが作曲した曲。
リズミカルだけど癖があるから演奏難しそう。
これはABCらしくもあり、らしくない中間をいくラインかな?
何回か通して聴いたけど、確かに悪くないのに耳に残らない。印象は薄いという印象(笑)
7.Forbidden Bells
Twitterでサビ部分だけ限定的に公開していた一曲。
最近a-nationでサポートを務めたギターリストLedaの作詞・作曲。
曲のクオリティーはアルバム1位2位を争う、それくらい完成してる。
曲も歌詞もマッチしていて、かつABCらしくないのにyasuが新しく作ったような印象さえ与えてくれる絶妙なバランスがある!
ラルクの「Don't be Afraid」に似てる?
8.RIDE into the FATE
作曲は長野典二、作詞は緋村剛と、以前同じバンドを組んでいた二人がタッグを組んで出来た曲。
ゲーム音楽というか、シンセの印象が強いというか、それでいてラップやデスボイスがあって、色々詰め込み過ぎちゃってバランスが悪い印象を受けました(笑)
歌詞はまるで王道アニソンのよう。
小室サウンドとかV6みたい、テクノな一曲。
ライブが一番心配!
9.KEDAMONO
HIRO作曲、AKIHIDE作詞。
AKIHIDEとはRe:birthツアー以来の仕事か。
泣く子も黙るHIROさんだけに低音重視の曲。それにドロドロした関係を歌詞で築かされる。
「指輪物語」に近い、不倫ソング。歌詞は…正直ピンとこなかった。センスを感じられなくて、中学生でも書けそうな内容でガッカリでした。
10.Guilty Cry
これは…良い!
記憶が正しければ、密会で最初にBLOODの企画を紹介する映像で流れたギターメロだったと思います。
早弾きからのベースごりごりラインと、馬が走ってそうな力強さと爽快感があるパワフルな曲。
ライブで早く聴いてみたい、いや味わってみたいと思えた!
こうやって、1曲1曲並べていくと、悪くない。むしろ、良い印象を抱く。
オリジナルアルバムのようなストーリー性に欠け、寄せ集めた感じがするのは致し方ないにせよ、これだけ完成度の高い楽曲を10曲もいっきに制作したのにはyasuを取り囲む人物たちの実力の高さを感じ、そこで改めてyasuの人望の厚さを知ることができる。
しかしながら、かなり限定的な曲を取り扱うことが、果たして今後のABCに生きるのか?不確定だと思ってしまう。
やっぱり、yasuは自分で作ったメロや歌詞が一番合っていて魅力的なんだよ。
そんなことは、今更わかったことじゃなくて、ABCをはじめたときからなんとなくわかっていて。
あえて好き・嫌い分かれるアルバムを作る必要なかったと思う。
だから、今回の試みはどう考えても愚策だった。
仮に、yasuがもう自力で歌を作れないとしたなら、違うやり方がなかったのだろうか?
次の新曲への布石になりえるアルバムになるのかな。
個人的な意見を述べるなら、この機会にジャンヌ復活して欲しいんだけど…
⚫ダーミー城の吸血悪魔が愛したマリア(泣) / DAMIJAW
DAMIJAWの配信シングルとなった今作は、曲の世界観をストーリー形式のPVで描いている作品となっています。
タイトルからも遊び心満載な感じに伝わってきます。
PVを観ると、よりDAMIJAWを理解できる仕組みになっているので必見ですよ(^^)
▪️吸血悪魔
DAMIJAWとは不完全の象徴
それをヴァンパイア(吸血鬼)に掛けているんです。
DAMIJAWが生まれた由縁が、マリアにあったんですね〜。
(ここらへんはネタバレになるので詳しくかかないようにします。)
▪️マリア
それにしても、ジャンヌからABCまで、yasuはマリアが大好きですよね?
なんともまあ、ka-yuまでもがタイトルや歌詞にマリアを登場させちゃうんだから、仲良いよな(笑)
歌詞はシンプルな愛してるぜベイビー的なソングだけど、割とメロ部分はビジュアル系っぽい言葉選びをしています。
ハードロックではあるけど単純なコードでシンプルなので一般受けしそう。
サビもキャッチーでなかなか良い曲だと思います。
DAMIJAWって知名度はそんなに高くなくて、むしろ低いんだろう。
そんなバンドを紹介するのには外せない暴れ曲ですよ。
ライブではよく中盤に演奏して盛り上がる曲です。
初めて聴いたときは、ka-yuがエモっぽいと感じた曲でしたね。
⚫Liar / Janne Da Arc
「Liar」は、2nd Albumの『Z-HARD』に収録されているアルバム曲。
発売1ヶ月前に告知をされてしまい、まだ3曲しか収録していなかったため、急ぎ足で制作したアルバム。
※Wikipediaより
デビューアルバム発売から、ああでもないこうでもないと言いながら、またシングルを出して、次はもっと売れたい、なんて思うものでしょうが、セールス的には微妙だったアルバムだと思います。
(オリコン最高16位)
ですが、ファンからは大変評価の高いアルバムであります。
インスト含め、かなり洗練された演奏になったという印象です。
前作でありメジャーデビューアルバムであった『D・N・A』から曲作りにおいて成長した証を示しました。
▪️嘘ついて背伸び
この曲のテーマは、ズバリ"高嶺の花"
自分には手の届かないくらいレベルの高い美人と付き合うために、強がったり着飾ったりして、なんとかミッションは成功!!
しかし、自分らしくない。
相手に合わせている自分がいる。
それでも、今まで流されてきた人生だったのに、彼女のためなら自分自身を変えることすら選んでしまえる。
そんな一番から一転、二番ではついにボロが出たのか(というか気づかれたか初めから遊ばれていたのか…)振られてしまう。
いつか、こうして嘘ついて強がったりしていた恋を振り返ったとき、そんな過去もあったね〜なんて笑い飛ばせるように生きなきゃ!というような応援ソング。
yasuらしいと言えばそうだよね。
こういうストレートだけどひねったストーリー結構好きです。
ありきたりなラブストーリー(愛してるとか好きとか連発で、出逢ったキッカケとか好きな理由とか言って、相手がどんだけ好きか表す曲)なんかより好感持てます。
▪️マラカス
ライブ100回目記念のINFINITEでマラカス振ってるyasuが拝める貴重な曲です(笑)
yasuファンには必見の映像ですので、是非DVDをお買い求めになってみては?
⚫SPELL MAGIC / Acid Black Cherry
Janne Da Arcがそれぞれのメンバーのソロ活動を始めると発表し、Vo.yasuが始動させたプロジェクト、Acid Black Cherryのデビューシングル。
Acid Black Cherry、通称ABCはその名の通りエロスをテーマにした内容の曲が特徴。
単純にエロではなく、そこには人間の性(せい、生きる、人生、さがetc.)が折り混ぜられた人間関係が映し出される。
ジャンヌのときからyasuが得意とする作詞と、メロウさやハードさを兼ね揃えた作品が目立つ。
そして、ハードロックさを全面に出して、POPになりかけていたジャンヌからヴィジュアル系回帰したyasuの思惑が垣間見得る形となった作品が「SPELL MAGIC」である。
▪️報われない女性の恋
説明してしまえば簡単。
男性に遊ばれている女性心を描いた曲。
しかしながら、単純には語れない女性の心理と男性の行動とが表れており、さすがyasuと言える歌詞である。
デビュー作ということもあり、ABCというスペル遊びを曲で表現、プロジェクトのテーマを紹介する1曲となっている。
また、スペルマ→精液という意味も持つから、よく出来ていますよね(笑)
▪️原点回帰
yasuの中では、ABCというプロジェクトを立ちあげる前なのか後なのかはわからないが、曲のコンセプト自体は初めから固まっていたようである。
髪を黒く染め、あえてジャンヌのVo.だと素性を知られないようにして、シークレットツアーを行い、ツアーラストに野外特設ステージにてデビューを発表した。
ジャンヌをよく知るファンからしてみたら、黒髪のyasuは初見であるし、武道館やら城ホールやらアリーナ規模でチケットを売りさばく人気 があったジャンヌからライブハウスに行動の拠点を移し、初心に帰ったyasuに意気込みの強さを感じた。
収録も、ゲストにGu.SUGIZOを招いて行われた気合いの入れ具合が凄い。
また、作曲よりもまずあったのがPVの構成だというから驚き。
しかも、オタクファッションでavexのオーディションを受け、そこで見た目とは裏腹にハードロックで演奏力の高いアーティストを迎えてしまうというメッセージをよく生み出した、凄い!
▪️ライブでのスペルマポーズ
デビュー作となったこの曲は、ライブではヘドバンの嵐となる。
曲の始まり方はそれぞれのパートがビートを刻み、クラッシュしていく。
主に、ライブの本編ラスト、またはアンコールで演奏することが多い。
ちなみに、この曲をやらなかったライブはかなり貴重である。それくらいABCのライブでは定番で当たり前である曲。
『Q.E.D.』のツアーが最初だったか記憶が曖昧ではあるが、そんなスペルマの始まりでyasuがポーズを取るようになった。
『2012』ツアーの頃には、確実に左の腕を後ろに伸ばすポーズを決めるようになり、会場のボルテージを上げていく。
yasu、そしてABCにとってのテーマ曲は、ライブには欠かすことの出来ない油なんです。
⚫無力な自分が許せない / DAMIJAW
Solid Beatを経て、ka-yuのソロプロジェクトとして始まったDAMIJAWの記念すべき最初のシングルとなった「無力な自分が許せない」
DAMIJAWのテーマとなる、矛盾や不完全性を歌った代表作だと思うが、これがなかなか終盤のツアーでは歌われず...
(ファンの間での人気はそれほど高くはなかったのか?)
▪️DAMIJAW始動!
2010年2月に発売され、DAMIJAWというプロジェクトが始まった。
Janne Da Arcの活動が滞り、yasuがABCを始動してから既に3年が経過していた。
その間、ka-yuは本名の松本和之名義でSolid Beatとしてアルバムを2枚制作。
その過程で見えてきたビジョンだったり、目標だったり、そういったものをDAMIJAWというテーマにして活動することにした。
Janne Da Arcファンとしては、これまでBase.ka-yuだったのが、Vo.ka-yuとなる不思議な感じは受け入れがたかったかもしれない。
実際のところ、Solid Beatで培った英詞とJanne Da Arcで磨いた演奏力・作曲はある程度のクオリティを出せていたが、やはり歌唱力に疑問が生じてしまった。
CD収録の時点で歌い方を露呈してしまったゆえに、予想通りライブは厳しい感じだったらしい。
僕は、DAMIJAWを知ったのも聴き始めたのも、だいぶあとからになるので、リアルタイムでデビューのことを理解していません。
ましてや、ABCと違って情報量が物凄く少ないので、今となってはなおさらわからないことが増えて...
▪️純粋に感じた、ka-yuらしさ
まず、一番感じたのはメッセージ性の強さ。
曲調からしてグランジロックっぽさを出しつつも、ヴィジュアル系らしく複雑な単語使いで世界観を作り上げていた。
ただのバラードでもなく、ましてやハードナンバーでもない。
静かにも、これからの激しさを予兆するかのスタートの曲だったと思います。
あとは、タイトルからすると、ファンへの懺悔曲という認識がされてもおかしくないのかな?
後々、出された曲やアルバムから、やっぱりジャンヌの活動が止まってしまったのは少なくともka-yuが原因の一つでもあったんじのないかと思わせる中身でしたね。
しかし、そうであれば、この曲を通してka-yuがファンやメンバーに謝罪しているように捉えることになりそうです。
実は、ライブで一度も聴くことがなかった曲なんです。
妻は割と好きみたい。
このダークな世界観が。
ka-yuの病み具合がわかる作品です。
⚫カーネーション / Janne Da Arc
yasuが作詞、youが作曲。
yasuが母の日にカーネーションの代わりに楽曲をプレゼントした。
*Wikipediaより
▪️母の日の贈り物
上述した通り、yasuが母の日のプレゼントとして書いた歌詞が光る歌。
母の日というと、母親にプレゼントを渡したりして感謝の気持ちを伝える日。
シンプルにアコギでの弾き語りで出来ているから、真似しやすいが、やったらやったで周囲からは冷ややかな視線が飛ぶかもか?笑
▪️大人になって気づく
人って距離が近ければ近いほど段々相手に冷たい態度をとってしまったり、気持ちに気づいてあげれなかったりして傷つけてしまう生き物ですよね。
特に親子関係はそれが顕著に表れるだろう。
若い頃、反抗期と言われて子どもに対して半ば諦めてしまう親もいますよね。
きっと、それも防御策だったりするのかな?
でも、子どもから冷たい対応をされたら、いくら親だって傷つくもの。
ただ、親だから(大人だから)子どもとは人生経験も違うし上からの立場で冷静に判断することができるのでしょうね。
親元から離れたとき気づくわけですよ。
自分は親にどれだけ助けられて生きていたのかを。
炊事やらお金のことやら、たくさん援助されていたのです。
そのことに気づくと、今度は過去の仕打ちを悔やみ出すんですよ。
ああ、あのときオレは幼くて親の言う事を聞かなかったけど、今となったらよく理解できるし、すまないことをしたな...って。
だけど、日々の生活の中で、なかなか感謝の気持ちを伝えるのって難しいですよね。
日本人は特にそうみたい。
だから、母の日って年に1度でいいから母親が主役になれる日なんですよ。
偉大なる母、感謝、ってね。
あと「カーネーション」という曲では、年老いた母親(老けてきた母)を心配する内容にもなっています。きっとまだ若い子には気が付かないことなんだと思います。
素敵な曲ですが、ライブでは歌うことはなさそうですよね(笑)
⚫Mother / Acid Black Cherry
5月の第2日曜日は母の日です。
今年は妻が互いの母親にプレゼントを送ってくれました。
母の日だから、それに通じる曲を紹介します。
「Mother」は、ABCの2nd Album『Q.E.D.』の1曲目に収録されているバラードです。
この曲にまつわるエピソードをまじえて曲紹介したいと思います。
▪️サスペンス映画のように考え抜かれたストーリーのスタート
コンセプトアルバムとして発売された『Q.E.D.』には、歌詞カードにストーリー(小説)が載っていて、曲と同時に謎解きだったり人間ドラマだったりを味わえる工夫がなされています。
アルバムのテーマとなったのは「人は人を裁けるのか?」
冤罪、凶悪犯罪、少年法...様々な問題を抱える現代社会の闇を、実際に起こった事件である「ブラック・ダリア事件」を元にしたストーリーで問う意欲作となりましたが...
そんなストーリー(アルバム)の一番最初の曲というので、やはりyasuは壮大なバラードに作り上げてしまいました(笑)
▪️人生とは...人とは...
タイトルの通り、母をテーマにした内容なのですが、決して母親賛歌の曲ではありません。
これは、母から子への視点で歌われた曲です。
1番は、これから生まれくる我が子へ人生がどれだけ辛いのか、それでも私はあなたを愛しているという内容。
また、人はなぜ生まれてきたのか?という疑問を問う歌詞があります。
(←この辺がyasuの良い具合で中二病っぽいところ)
そして2番でその答えとして、君(子ども)に会うために生まれてきたんだ、としています。
自分の人生=子どもに出会うこと
まさに母親の鏡のような考え方ですよね。
つまり、この曲「Mother」が指す人物とは、聖母マリア様のことを言っているのではないか?そんな解釈が出来ます。
ちなみに、この曲を普通に一般的な母親としても良いでしょうけど、yasuがこんな綺麗に現実を描いてしまうと歌詞が臭すぎてつまらないと思うわけです(笑)
アルバムの最後の曲の一つ前に「Maria」という曲もあります。類似する曲ですが、ここでは紹介を控えます。また機会があれば紹介したいと思います。
▪️結婚式
ここからは僕のエピソードです。
昨年、私は結婚しまして、無事結婚しましたよ〜ということで挙式と披露宴を挙げることとなりました。
彼女とは学生時代に出会い、交際してから5年近く経っていて、かなりおめでたい話ではあったのですが、素直には喜べない理由もありました。
結婚した理由としては、子どもができちゃったから。
最近では、できちゃった婚(デキ婚)とは言わずに、授かり婚と言うらしいですけど、その言い方だとちょっと考え方が変わっちゃうので個人的には好きじゃありません。
僕が言うのもなんですが、事実僕らは子どもができてしまったことによる結婚をしたんですよ。
もちろん、結婚するときや式のとき、息子が生まれてから今にあたるまでの間、それを後悔したことなんてないですし、むしろ本当にあの時できたおかげで結婚もできたし子どもも授かったし良かったなーとは思っています!
それでも、当時2人は受け入れるのに時間を費やしたというのは紛れもない事実なんで。
そんな中、2人で結婚して子どもを産んで育てると決め、両親に挨拶することとなったのです。
僕の両親は理解してくれましたが、妻の家庭は厳格な両親だったので、デキ婚なんて許してくれるはずなかったのでした。
お義父さんからは「過ぎてしまったことは仕方ない。ただ、私は順番が違ってしまったことを一生悔やむと思う」と言われました。
また、こうも言われました。
「結婚式は挙げなさい。お金はなんとかするから。ただし、バージンロードは一緒に歩かない」
そこから、結婚式を挙げる準備を進めることとなったわけです。
※
結婚式について少し書かせて下さい。
僕は結婚式を挙げるなんて気はサラサラなかったので、かなり苦労しました。
というのも、まず第1にお金がなかったから。
しかも、これから子どもが生まれるというのに、自分たちにお金を注ぎ込んでしまっていいのか?と思ったからなおさら。
お義父さんは、結婚式=夫婦として認められるという考えらしい。
厳格な方らしい価値観。
そんな人だからこそ、自分の意見はどうあっても曲げないでしょうから、僕は罪滅ぼしのつもりで式を挙げることに納得しました。
その代わり、甘えにはなりますが、資金は親に負担してもらう形をとりました。
おかげで、予想通り多少両家や僕らと親が揉めることにもなりましたが、まあ想定の範囲内です。
結婚式・披露宴を挙げたくないと言っていても、やると決まれば出来る限りやって良かったと思える形にしたいと、色々と試行錯誤したわけです。
※
そうやって準備をする内にあることに気が付きました。
前まで、結婚式というのは親のエゴだから挙げれば親孝行だというひねくれた考え方をしていました。
それがですね...親への感謝を表す場であると気づいたんですね(遅いわw)
それを気づけたキッカケは、やっぱり小さい頃の写真とか見ていて、自分の親がどれだけ助けてくれていたのかとか感じてきたから。
加えると、妻のおなかには自分の子どもの生命が宿っていたから、これから自分たちも親になるんだという自覚を肌で感じられたから。
だからか、披露宴の入場曲は「Mother」に決めたのでした。
未だにこの曲を聴くと、披露宴のことを思い出してしまいます。
他にもたくさんの曲を使用させて頂きましたが、やはり選ぶ時に一番すんなり決まったくらい強え思つで選んだ曲だったので、心に残っているんでしょうね。
ちなみに、僕はこの曲をライブで聴いたことが一度もありません。
いつか1度でいいから生で聴きたいな〜と思っています。
あと、息子が成長したら必ず聴かせたい曲です。